中学校よりも高度な内容を学習する高校の授業。高校生はどんなことを勉強しているのでしょうか。今回は2年生の日本史Bの授業を見学します。
単元
日本史B 日露戦争と国際関係
今日の目標
日露戦争の終結とその戦後処理について、国内及び国際的な経済・社会状況と関連付けて理解する。また、対話をとおして外交交渉を追体験することで、実感を伴った歴史観を形成する。
授業の内容
生徒は今回の授業までに立憲政友会の成立、中国分割と日英同盟について学習しており、日露戦争にいたる歴史的状況、戦争の経過や、日本の国力の限界の中でどう決着したかを学んできています。
今回の授業では、日露戦争の講和条約の妥協点を自ら試行錯誤するために、生徒自身が日本役とロシア役に分かれて、実際に交渉を行います。
上の写真は、ポーツマス講和条約の争点について、日露の立場に分かれて対話している様子です。交渉が成立したか否かを点数化し、互いの妥協点を探ります。
賠償金や樺太全土を手に入れたい日本側と、賠償金や樺太全土を渡したくないロシア側。交渉の重点をどこに設定するか、互いの思惑を探りながら、講和の成立を目指します。
交渉が難航している場合は、先生からヒントをもらいます。
教室前方のスクリーンにはタイマーが表示されており、全体の見通しをつけながら、限られた時間のなかで交渉していきます。
いくつかのグループは、お互いに納得のいく形で講和が成立したようです。話し合い後の振り返りとして、講和条約後の日本の国際的地位について確認します。ここでは、電子黒板機能を用いて、スクリーンの映し出された地図に直接書き込みながら、先生が説明をしています。
ICTの活用や、講和条約の内容に基づくシミュレーションを通じて、国際社会のなかの日本の立ち位置を理解できました。
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