各ブロックのスタンド上部から大運動会を見守る巨大絵画、“バックボード”。 バックボード長を中心に、係の生徒が苦労を重ねて創り上げたその絵の迫力は圧巻です。 そんなバックボードはどのようにして創られるのか。“バックボードができるまで”を紹介します。
バックボードに使う板を倉庫から搬出する作業。板をつなぎ合わせる順番や向きなどを、ボルトで仮留めして確かめます。ここからいよいよバックボード係の作業が始まります。作業は夏休みを利用して行います。
巨大なバックボードは12枚の板に分かれています。その板を白く塗っていくのが、“白塗り”と呼ばれる工程。これが下地の色となります。前年度のバックボードを白く塗りつぶし、新しい絵を描いていきます。歴代の絵画が重ねられていきます。(※)
※平成30年度はバックボードの板が新しくなったため、無地の板を白く塗りました。
元絵を参考にしながら、チョークで線を描いていく“線描き”と呼ばれる工程。紙上とは違い、分割された板に描いていくため、絵のバランスを整えるのが難しい作業です。線描きが終われば下準備完了です。
線描きを終えると、“色塗り”の工程へ突入します。ベタ塗り、グラデーション、飛沫(しぶき)…さまざまな手法を用いて、絵画に魂が込められていきます。使う道具も、刷毛や大筆、小筆などさまざま。最も時間のかかる工程です。
約1か月かけて描いたボックボードの出来具合を評価する“バックボードチェック”。地面に並べたボックボードを、校舎の上階からチェックします。美術の先生に評価してもらい、細かな修正を行っていきます。
バックボードのほかにも、退場門に掲げられるパネルや、人文字とコラボする“特パネ”のデザイン、応援団の団服の絵を描くのもバックボード係のお仕事。ブロック内のアートデザインを一手に担います。
約1か月半を費やして創作してきたバックボードが完成するのは、大運動会本番の2日前。約20名以上のバックボード係によって、1枚の巨大絵画が完成します。
ボルトで板の一部をつなぎ合わせた後、専門業者さんによってバックボードがスタンドに取り付けられていきます。その様子を見守るバックボード長のなかには、感極まって涙を流す人も……。これまでの苦労が報われる瞬間です。
上記のような工程を経て創られるバックボード。今年度はどんな絵画が見られるのか。各ブロックのバックボードをチョイ見せ!完成品はぜひ、大運動会が開催される9月8日、春日高校のグラウンドでお確かめください!
華やかに舞う金魚と夜空で輝く赤色の花火で赤ブロック全体を美しく照らします!特大パネルにも注目してください。
信頼を意味する蓮、大きく羽を広げて荒波の中、翔く鷹を描くことで、仲間を信じ合い協力して、どんな困難もみんなで乗り越えて、優勝をつかみ取りたいという気持ちを込めました。
勢いよく花をひらく月下美人の美しさを春日高校とブロックの隆盛に見立て、それが九尾の寿命のように永く続いてほしいと願いを込めて描きました。